
設備が止まって盤を開けたら、ブレーカーが落ちていました。
とりあえず上げて動かしてもいいですか?

上げる前に、少しだけ待ってください。
ハンドルの位置や表示、止まる直前に何をしていたかは、ブレーカーを戻すと分からなくなる手掛かりです。
先にそれを残してから、原因の候補を絞っていきましょう。
ブレーカーがトリップしたときは、すぐに戻さず、まず「今の状態」と「直前に何が変化したか」を記録します。
そのうえで原因の候補を絞り、安全条件を確認してから再投入するか、責任者へ引き継ぐかを決めます。
この記事では、エレベーターの保守に20年以上携わってきた筆者が、実際のトリップ対応で使ってきた考え方を、現場で使う順番に並べました。

出典・参考:日本電気技術者協会「漏電遮断器の構造、動作原理、性能、保護協調、保守点検について」
ブレーカーがトリップしても、すぐに戻さない
設備が止まり、盤の中でブレーカーが落ちているのを見つけると、早く復旧させたくなります。
トリップとは、遮断器の引外し機構が働いて回路を遮断した状態です。
過電流や漏電などの保護動作のほか、テストボタンの操作や、外部からの信号によって引き外される場合もあります。
トラブル対応では、何がその動作のきっかけになったのかを確認します。
きっかけが短絡・漏電・機械の拘束などだった場合、それが残ったまま戻すと、次のようなことが起こりえます。
メーカーの取扱説明書でも、自動的に遮断した場合は原因を取り除いてからハンドルを入れるよう注意書きがあります(三菱電機「取扱いと保守」)。
出典・参考:三菱電機「取扱いと保守」
もう一つの理由は、戻すと手掛かりが消えることです。
ハンドルの位置は動かせば変わりますし、漏電表示などは、機種によってはリセット操作で元に戻ります。
機械がどこで止まっていたか、直前に誰が何をしていたかも、時間がたつほど分かりにくくなります。
そこでこの記事では、次の順番で進めます。
この記事で進める5つの確認ステップ
- 戻す前に、状態と直前の状況を記録する
- 「異常が出る直前に何が変化したか」から原因候補を絞る
- 必要なら測定で確かめる(数字だけで決めない)
- 安全条件をすべて満たし、所属先の手順と自分の作業範囲で行える場合だけ再投入し、どこで落ちるかを見る
- 原因が分からないまま復帰したら、記録して責任者と共有する

原因をその場で必ず突き止める必要はありません。
大事なのは、分かったことと分からないことを整理して、次に何をするか、誰に引き継ぐかを決められることです。
ブレーカートリップとは
遮断器(ブレーカー)の引外し機構が働いて回路を切った状態のことです。「ブレーカーが落ちた」とも言います。人が手で切った「OFF」とは区別して考えます。
ハーフトリップとは
トリップしたときに、ハンドルがONとOFFの中間で止まる状態を、現場ではこう呼ぶことがあります。ただし、トリップしたときに中間で止まるかどうかは機種によって違い、OFF位置になる機種もあります。ハンドルの位置だけで、トリップか手で切ったかを決めることはできません(次の章で説明します)。

最初に見る「ブレーカートリップ原因 切り分けナビ」
今の現場の状態に近い行を選び、右の列の箇所から読んでください。
当てはまる行が複数あるときは、すべて確認します。
焦げ・異臭・水濡れがある場合は、ほかの行より先にその行を優先してください。
| 現場の状態 | 優先して確認すること | 次に読む箇所 |
|---|---|---|
| 焦げ・異臭・煙・水濡れがある | 再投入しない。触らずに責任者へ連絡 | 焦げ・異臭・水濡れ・機械拘束を確認する |
| ハンドルが中間位置で止まっている | 保護機能が働いた手掛かりの一つ。ただし位置の意味は機種で違う。表示と型式を記録 | ハンドル・表示・直前の状況を記録する |
| ハンドルがOFF位置で、手で切ったのか分からない | 誰かが切っていないか聞き取り。その機種のトリップ時の表示を確認 | ハンドル・表示・直前の状況を記録する |
| 漏電表示や異常表示が出ている | 表示の意味を型式で確認。水や絶縁劣化の手掛かりを探す | 短絡・漏電・地絡を疑うケース |
| 配線作業・切断・火花の直後 | 作業した箇所と、その回路の範囲 | 短絡・漏電・地絡を疑うケース |
| 雨・漏水・結露の後 | 水が入った可能性のある回路。止まった設備以外も含める | 短絡・漏電・地絡を疑うケース |
| 特定の操作やブレーカー投入の直後 | 再現させる前に、その操作で新しく通電・動作した範囲を確認する | 現場の状況からトリップ原因の候補を絞る |
| モーター運転後・負荷が掛かった後 | 機械の拘束・異物・ブレーキ・負荷の状態 | 過電流・機械側の異常を疑うケース |
| 戻したら動いたが原因不明、または再発する | 記録を残して共有。遮断器側の条件も確認 | 一度正常に戻っても「直った」と決めつけない/他に異常がなければ遮断器側も確認する |
どの行にも当てはまらない、または状態がよく分からないときは、次の「トリップを戻す前に確認すること」から順に進めてください。
トリップを戻す前に確認すること
ここは、原因がどれであっても最初に通る確認です。
目的は二つあります。
ブレーカーを戻す前に「今の状態」を残すことと、再投入してはいけない状態を見落とさないことです。
ハンドル・表示・直前の状況を記録する
最初に、次の項目を記録します。
撮影が認められている現場なら、スマートフォンで写真を撮っておくと、あとで見返したり、責任者に説明したりするときに役立ちます。
盤の扉を開けて確認する場合は、所属先の手順で認められている範囲で行ってください。
戻す前に記録する項目
- ハンドルの位置(ON・OFF・中間)
- トリップ表示や漏電表示などの有無
- 落ちているのはどのブレーカーか(上位か、分岐か)
- ブレーカーのメーカーと型式(本体の銘板や表示)
- 直前にしていた作業(配線変更、機器交換、解体・撤去など)
- 火花、破裂音、焦げ臭さがあったか
- 雨、漏水、結露など、水に関係する変化
- 機械の始動、接触器の動作、特定の負荷の投入など、直前の操作
- 発生した時刻と、その場にいた人
ハンドルの位置と表示は、機種によって出方が違う
トリップしたときのハンドルの位置は、機種によって異なります。
メーカーの資料には、ONとOFFの中間で止まる機種、OFF位置になる機種、ハンドルはONのまま表示窓でトリップを示す機種、トリップ表示のない機種が載っています(三菱電機「取扱いと保守」)。
つまり、「中間位置だからトリップ」「OFF位置だから誰かが手で切った」と、ハンドルの位置だけで決めることはできません。
型式を控えて、その機種がトリップしたときにどう表示されるかを取扱説明書で確認します。
あわせて、誰かが手で切っていないか、周りの人に聞いておきます。
漏電や異常の表示も、メーカー・型式によって内容が異なります。
メーカーの資料には、漏電で動作したときだけ表示ボタンが出る機種、漏電表示ボタンのない機種、動作確認用のテストボタンを押したときにも漏電と同じ表示が出る機種が載っています(三菱電機「取扱いと保守」)。
出典・参考:三菱電機「取扱いと保守」
表示が出ていれば、原因を絞る重要な手掛かりになります。
ただし、その表示が何を意味するかは型式ごとに確認し、表示だけで原因を確定しないようにします。


直前の変化が、いちばんの手掛かりになる
記録の中で特に大事なのは、直前の状況です。
トリップの原因を探すときは、異常が出る直前に何が変化したかを見ます。
トリップ直前の変化は、原因候補を絞る有力な手掛かりです。
何が変わったかが分かれば、調べる範囲を一気に狭められます。
明確な変化が見当たらない場合は、負荷状態や周囲温度などの環境条件、遮断器の選定・設定も確認します。
変化の例は、次のようなものです。
トリップ直前に確認したい変化の例
- ブレーカーを投入した
- 接触器がONした
- モーターが始動した、負荷が掛かった
- 配線を変更した、ケーブルを切断した
- 雨が降った、水漏れがあった
実体験|解体工事中にケーブルを切断した現場
- 状況
あるビルの解体工事中に、「エレベーターが動かなくなったので見てほしい」という依頼で現地に向かいました。
- 何が起きたか
確認すると、建物の動力ブレーカーがトリップしていました。
- どう原因候補を絞ったか
解体作業をしていた方に話を聞くと、配線を切断した瞬間に火花が散り、それからエレベーターが使えなくなったとのことでした。
直前の作業と火花という情報から、配線切断時の短絡を有力な原因候補として疑いました。
- 対応・判断
原因の見当はつきましたが、すぐにはブレーカーを戻していません。
絶縁抵抗と線間抵抗を測定し、測定した範囲で地絡・短絡がないことを確認しました。
その後、エレベーターだけのブレーカーを復帰させ、それ以外の回路は感電しないよう遮断したままにしました。
作業員の方が感電していなかったのは幸いでしたが、一歩間違えれば大きな事故になるところでした。
この経験から得た判断基準
- 止まった設備(エレベーター)に原因があるとは限りません。「直前に何をしていたか」を聞いたことで、調べる範囲を切断箇所の周辺に絞れました。
- 原因の見当がついても、絶縁抵抗と線間抵抗を測定して地絡・短絡がないことを確認してから、必要なエレベーター系統だけを復帰させました。原因が分かったことと、すべての回路を戻してよいことは別です。
- 次回の対策:トリップを見つけたら、まず周りの人に直前の作業を聞きます。作業中の人がいれば手を止めてもらい、その箇所に触れないよう伝えます。
焦げ・異臭・水濡れ・機械拘束を確認する
記録と同時に、再投入してはいけない状態がないかを確認します。
盤の扉を開ける、カバーを外すといった行為そのものが充電部に近づく作業になるため、所属先の手順で許可された範囲にとどめてください。
一つでも明らかな異常があれば、再投入には進みません。
焼損した箇所に電気を流せば、そこが再び発熱・発火するおそれがあります。
水が残ったまま通電すれば、漏電や感電につながります。
機械が拘束されたまま戻せば、機械が急に動いたり、モーターに再び過大な負荷が掛かったりします。
この場合は、状態を記録し、その回路や機械に触れずに責任者へ連絡してください。
挟まった物を取り除くなど機械側の作業は、所属先の手順に沿って行います。
その際は機械の運転を止め、起動装置に錠や表示板を付けるなどして、ほかの人が動かせないようにします(労働安全衛生規則第107条)。
出典・参考:厚生労働省「労働安全衛生規則第107条」関連資料

盤の中だけでなく、機械の側も見てください。
電気の異常に見えて、実際は機械の挟まりや異物が原因ということもあります。
現場の状況からトリップ原因の候補を絞る
ここからは、記録した「直前の変化」と「表示」を手掛かりに、原因の候補を絞ります。
ここで分かるのは「候補」までです。
確かめるための測定と、再投入の判断は、この後の章で扱います。
最初のトリップが、ブレーカーの投入、接触器のON、特定の運転操作などの直後に起きたと分かっている場合は、再投入して再現させる前に、まずその操作で新しく通電・動作した範囲(その先の配線・端子・機器・モーターなど)を候補にします。
再投入して確かめるのは、候補の確認・測定を行い、「ブレーカーを再投入する前に確認する安全条件」を満たした後です。

すぐ落ちたら短絡、しばらくしてから落ちたら過負荷、と覚えていました。

目安としては分かりやすいのですが、それだけで決めると外れることがあります。
落ちるまでの時間に加えて、落ちる直前に何が新しく通電したか、何が動いたかを一緒に見てください。

なるほど。
時間だけで決めずに、落ちる直前に何が通電・動作したかを見るんですね。
先に、ブレーカーが何を見て動作しているのかを押さえておきます。
| 遮断器の種類 | 見ているもの・動作の特徴 |
|---|---|
| 配線用遮断器 | 電流の大きさを見ていて、過電流の大きさによって動作時間が変わります。定格を少し超える程度の過負荷の領域では、電流の大きさに応じて時間をかけて動作する保護特性があります。短絡などで、瞬時引外し(大きな電流ですぐに回路を切る機能)が働くほど大きな電流が流れると、短時間で動作する場合があります。 |
| 漏電遮断器 | 行きの電流と帰りの電流の差を見ています。電気がどこかへ漏れて差が一定以上になると動作します。上の過電流の保護機能もあわせて持つ機種と、漏電(地絡)の保護だけの機種があります。 |
出典・参考:三菱電機「取扱いと保守」
| 用語 | 意味・現場での見方 |
|---|---|
| 短絡(ショート) | 電圧のかかった電線同士が、負荷を通らずに直接つながることです。回路の抵抗がとても小さくなり、大きな電流が流れます。 |
| 地絡 | 電線が、大地や、大地に接地された金属部(盤の外箱や機械のフレームなど)とつながり、大地側へ電流が流れることです。 |
| 漏洩電流 | 設備の充電部から大地などへ流れる電流です。絶縁に異常がなくても、機器や配線の構造上、わずかに流れる場合があります。絶縁不良によって大地へ流れる地絡電流も、現場では「漏電」と呼ばれることがあります。この記事では、漏電遮断器や漏電表示が関係する場面を「漏電」、電線が接地側とつながった状態を「地絡」と呼んでいます。 |
短絡・漏電・地絡を疑うケース
短絡を疑う手掛かり
- 配線の変更や機器の交換をした直後
- 工事・解体・撤去作業の直後
- 火花、破裂音、焦げ臭さがあった
- 端子や導体が露出していて、電線同士が触れた形跡がある
- 特定の回路に通電した直後に落ちた
短絡などによって、遮断器の瞬時引外しが働くほど大きな電流が流れると、遮断器が短時間で動作する場合があります。
そのため「すぐ落ちた=短絡」と考えがちですが、それだけでは決められません。
たとえば変圧器を電源に投入すると大きな励磁突入電流が流れるため、遮断器の選び方によっては、異常がなくても投入の瞬間に動作することがあります(三菱電機 FAQ)。
「すぐ落ちたか」だけでなく、「その直前に何が新しく通電したか」を合わせて見てください。
出典・参考:三菱電機FAQ「変圧器一次側遮断器の定格電流の選定」

漏電・地絡を疑う手掛かり
- 漏電表示が出ている(その機種の表示仕様を確認したうえで)
- 雨、漏水、浸水、結露の後に落ちた
- 機器や配線が濡れている、湿気やほこりが多い
- 電線の被覆の傷や、電線が盤の外箱・機械のフレームに触れた形跡がある
地絡で流れる電流の大きさは、回路の方式や接地の状態によって大きく変わります。
大きな電流になって配線用遮断器が動作することもあれば、電流が小さく漏電遮断器だけが反応することもあります。
「地絡なら必ず漏電ブレーカーが落ちる」「配線用遮断器が落ちたから地絡ではない」とは言い切れないので、表示と直前の変化をセットで見ます。
漏電遮断器の感度にも注意が必要です。
漏電遮断器に「定格感度電流30mA」と表示されているからといって、「実際の漏洩電流が30mAを超えるまで動作しない」とは限りません。
メーカー(三菱電機)のFAQでは、漏電遮断器は定格感度電流の50%を超え100%以下で動作すると説明されています。
また、漏電遮断器の規格(JIS C 8201-2-2)では、動作しない電流として定められる「定格漏電不動作電流」を、定格感度電流の50%としています。
この考え方に当てはまる製品であれば、定格感度電流30mAの漏電遮断器は、15mA(30mA×0.5)を超え30mA以下の範囲で動作する可能性があります。
ただし、適用される規格や仕様は製品によって異なるため、実際の動作範囲はその製品の仕様で確認します。
逆に言えば、漏れている電流が動作する範囲に届いていなければ動作しないので、「落ちていない=漏電していない」とも言えません。
出典・参考:三菱電機FAQ「動作する漏洩電流の値」/三菱電機FAQ「定格不動作電流」

実体験|大雨の日、原因はエレベーターではなく照明回路だった
- 状況
大雨が降っていた日に、エレベーターが止まっているという連絡を受けて向かいました。
- 何が起きたか
エレベーターに電源が来ておらず、調べると配電盤で、エレベーターのブレーカーを含む上位の漏電遮断器が、漏電表示を出してトリップしていました。
- どう原因候補を絞ったか
漏電によるトリップと考え、まずエレベーターのブレーカーから絶縁抵抗を測定しましたが、その測定では、絶縁抵抗の異常は確認できませんでした。
そこで、同じ漏電遮断器の下にあるほかのブレーカーを順番に測定したところ、照明関係のブレーカーの一つで、絶縁抵抗の値が非常に悪くなっていました。
- 対応・判断
絶縁抵抗の値が悪かった照明のブレーカーだけを切った状態で上位の漏電遮断器を戻したところ、再びトリップすることなく復帰しました。
照明回路は自分の管轄外だったため、管理会社へ報告し、電気業者に対応してもらいました。
後日、大雨で天井の一部に水が入り込み、照明器具の一つが水に浸かって漏電していたと聞きました。
この現場で切り分けにつながったのは、止まったエレベーターだけに原因を絞らなかったことです。
上位の漏電遮断器は、その下にある複数の回路の漏れをまとめて見ているため、別の回路の漏電でエレベーターまで止まることがあります。
また、このときは「大雨」という環境の変化も、漏電を疑う重要な手掛かりになりました。
自分の管轄外の回路に異常を見つけたため、その回路を切り離した状態を保ち、自分で直そうとせず管理会社へ報告しました。
過電流・機械側の異常を疑うケース
過電流・機械側の異常を疑う手掛かり
- モーターが始動した後、または運転してしばらくしてから落ちた
- 重い荷物や積載量の超過など、負荷が掛かった後に落ちた
- ブレーキが解放されないまま、モーターを回そうとした
- 可動部に異物が挟まった、機械が何かに干渉して動けない
- 機器を追加して、回路の負荷が増えた
モーターは、回ろうとしても回れない状態が続くと、大きな電流を流し続けます。
すると配線用遮断器の過電流保護が働きます。
遮断器は過電流の大きさによって動作時間が変わり、定格を少し超える程度の過負荷の領域では、電流の大きさに応じて時間をかけて動作する保護特性があるため、すぐには落ちないことがあります。
一方、大きな電流では瞬時引外しが働く場合もあります。
電気設備技術基準の解釈(第33条)には、一定の配線用遮断器について、定格電流の1.25倍と2倍の電流を流したときに動作すべき時間の規定があります。
ただし、この規定は電気用品安全法の適用を受ける遮断器などを対象から除いていて、すべての遮断器の実際の動作時間を一律に示すものではありません。
実機の特性は、メーカーの動作特性曲線で確認します。
出典・参考:経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」第33条/日本電気技術者協会「過電流や地絡時の自動遮断器の性能と施設」
このため、戻した直後は問題なく動いても、しばらくするとまた落ちることがあります。
反対に、「しばらくしてから落ちた」というだけで過電流と決めることもできません。
落ちるまでの時間だけで判断せず、表示や機械の状態と合わせて判断します。
実体験|機械式駐車場で過電流トリップ

- 状況
ある機械式駐車場が動かなくなったという依頼で出動しました。
機械式駐車場は、車を乗せる台(パレット)がモーターの力で上下左右に動き、立体的に車を収納する設備です。
- 何が起きたか
確認すると、駐車場の制御盤のブレーカーがハーフトリップしていました。
- どう原因候補を絞ったか
駐車場の状態を見ると、高さ制限を超えた車が駐車されていました。
パレットが動くときにその車と接触して動けなくなり、移動用のモーターに過負荷が掛かって、過電流でトリップしていたのです。
- 対応・判断
原因は電気回路ではなく、高さ制限を超えた車でした。
ブレーカーを復帰させた後、手動運転でパレットを駐車位置に戻し、車の持ち主に連絡して正しい場所に駐車し直してもらいました。

過電流の原因は、盤の中だけにあるとは限りません。
この現場では、ブレーカーの状態だけでなく機械側を見たことで、高さ制限を超えた車による拘束に気づけました。
モーターを使う設備でトリップしたら、可動部の挟まり・干渉・異物・ブレーキの状態まで確認するようにしています。
測定するときは「数字だけ」で原因を決めない
測定は、ここまでで絞った候補を確かめるための手段です。
ただし測定値は、「どこを、どんな状態で、何で測ったか」によって意味が変わります。
測定は、所属先の手順で認められ、必要な教育を受けたうえで、責任者の指示の範囲で行うものです。
この章は、誰でも行ってよい測定手順ではありません。
測定を任されている人が注意すべき点と、測定結果を受け取る人が知っておきたい考え方をまとめています。
測る前に確かめること

測定器を当てる前に、まず「どの回路を測るのか」「本当に無電圧か」「別電源や回り込みがないか」「切り離しが必要な機器はないか」を確認します。
下の表は、測定前に確認する順番として見てください。
| 測定前の確認項目 | 確認内容・注意点 |
|---|---|
| 測定対象の回路 | 図面や盤の表示で、そのブレーカーからどこまでがつながっているかを確認します。上位と下位の関係も見ておきます。 |
| 無電圧の確認 | 抵抗・導通・絶縁抵抗は、電気が来ていない状態で測るものです。測る範囲に電気が来ないようにブレーカーを切り(必要に応じて上位も)、検電器やテスターの電圧レンジで電気が来ていないことを確かめます。メーカーも、保守・点検は上位の遮断器を切り、電気が来ていないことを検電器などで確認してから行うよう求めています(三菱電機「取扱いと保守」)。労働安全衛生規則第339条の対象となる停電作業では、開路に用いた開閉器について、施錠、通電禁止に関する表示、監視人を置くなどの措置が必要です。対象外の作業でも、所属先で定められた停電・誤投入防止の手順に従います。 |
| 別の電源と回り込み | 制御回路だけ別の電源から来ている、非常用の電源やバッテリーがつながっている、インバーターのように電源を切っても内部に電圧が残る機器がある、といった場合は、ブレーカーを一つ切っただけでは盤の中が無電圧になりません。共通の線を通じて、ほかの回路から電圧が回り込むこともあります。 |
| 必要な切り離し | モーター、変圧器、電子機器などがつながったまま測ると、その機器の中身ごと測ることになります。どこを切り離すかは回路によって違います。切り離しに必要な資格・教育・作業手順も作業内容によって異なるため、自分で判断せず責任者の指示に従います。 |
出典・参考:厚生労働省「労働安全衛生規則 第339条」/三菱電機「取扱いと保守」
線間の抵抗は「本来の値」と比べる
短絡を疑って線間の抵抗を測るとき、「○Ω以下なら短絡」という決まった基準はありません。
モーターの巻線や変圧器の巻線のように、正常でも低い抵抗を示すものがつながっていれば、線間の値は低く出ます。
漏電遮断器の中には、内部の回路が極の間につながっているため、極の間の絶縁抵抗を測ると低い値(零を示す場合もある)になる機種もあります(三菱電機「取扱いと保守」)。
比べる相手は、同じ構成で正常に動いている回路、同じ回路の過去の測定値、負荷を切り離した状態の値などです。

数字だけで正常・異常を決めるのではなく、その回路なら本来どうなるかを考えます。
モーターがつながったままなら、線間の抵抗が低いのは巻線の抵抗かもしれません。
負荷を外しても低いままなら配線側を疑う、というように順番に見ていくと切り分けやすくなります。
テスターによる対地抵抗の確認は「簡易確認」
テスターの抵抗レンジで電線と接地の間を測る方法は、絶縁が大きく壊れていないかを見る簡易確認にとどまります。
絶縁抵抗計は、測る対象の使用電圧よりも高い直流電圧をかけて絶縁を確かめる測定器です(HIOKI)。
絶縁抵抗は測定電圧を高くするほど低く測定される性質があり(日本電気技術者協会)、テスターのように低い電圧では表に出ない劣化があります。
テスターで「OL(測定範囲外)」や∞と表示されても、絶縁が正常とは言えません。
出典・参考:HIOKI「絶縁抵抗の測定方法」/日本電気技術者協会「絶縁抵抗測定の要領」
絶縁抵抗計を使うときの注意
出典・参考:三菱電機FAQ「メガーテストについて」/日本電気技術者協会「絶縁抵抗測定の要領」/e-Gov「電気設備に関する技術基準を定める省令」第58条
必要なら負荷電流も確認する
過電流を疑う場合は、クランプメーターで運転中の電流を測り、ブレーカーや機器の定格と比べると判断材料になります。
ただし、運転中の盤の中での測定は充電部に近づく作業になるため、所属先の手順と教育の範囲で、許可された場合に行ってください。
ブレーカーを再投入する前に確認する安全条件
原因が分かった場合も、分からない場合も、再投入の前には必ずこの確認を通ります。
次の項目のうち一つでも「はい」と言い切れないものがあれば、再投入せず、責任者などへ引き継いでください。
再投入前の安全チェック
- ☐ 焦げ・異臭・焼損がない
- ☐ 配線や端子に明らかな損傷がない
- ☐ 短絡を疑う手掛かりが残っていない(作業箇所の処置が済んでいる)
- ☐ 絶縁の異常が確認されていない(漏電を疑う場合は、絶縁を確認するか責任者と相談済み)
- ☐ 水濡れが解消している
- ☐ 機械の拘束・異物・干渉がない
- ☐ 機械の可動範囲から人が退避している
- ☐ 投入しても機械が自動で動き出さない(運転スイッチ、自動運転、遠隔からの指令を確認済み。手動運転などで動かす場合は、その設備の手順に従う)
- ☐ 異常時に、非常停止や正規の停止操作をすぐ行える状態になっている(誰がどこで操作するかを決めている)
- ☐ この操作が、所属先の手順と、自分の受けた教育・経験・権限の範囲内である
ブレーカーは回路を保護するための機器で、機械の非常停止装置の代わりにはなりません。
機械を止めるときは、まず非常停止や、その設備で決められた正規の停止操作を使います。
電源を切る必要がある場合は、それとは別に、所属先の手順に沿って行います。
出典・参考:厚生労働省「労働安全衛生規則第107条」関連資料
労働安全衛生規則第339条の対象となる停電作業で電路に通電するときは、作業に従事している人に感電の危険が生じないことなどを確認してから行う必要があります。
それ以外の場合も、所属先の手順に従い、ほかの人が盤や機械に触れていないことを確認してから操作してください。
初心者が確認・判断しやすい範囲と、手順・指示に従う範囲
| 初心者が確認・判断しやすい範囲 | 所属先の手順・教育・権限と、責任者の指示に従う範囲 |
|---|---|
| ハンドル・表示・銘板の記録(撮影は認められている場合) | 盤の扉やカバーを開けての確認、盤内作業 |
| 直前の状況の聞き取り | 無電圧確認、テスター・絶縁抵抗計・クランプメーターでの測定 |
| 周りの焦げ臭さ・水濡れ・機械の状態の目視確認 | 回路の切り離し、電線の取り外し・付け直し |
| 「今は戻さない」と判断して、記録を持って相談すること | ブレーカーの再投入、機械の運転 |
| — | 原因不明のまま運転を続けるかどうかの判断、管轄外の設備・回路の対処 |
資格・教育・作業権限は別々に考える
作業してよいかどうかは、次の三つを分けて考えます。
| 区分 | 意味・確認すること |
|---|---|
| 法令上の資格 | 電気工事士法は、電気工作物を設置・変更する工事を対象にしていて、軽微な工事として扱われる作業もあります(電気工事士法第2条、同法施行令第1条)。どの作業が資格の対象になるかは、設備の区分や作業内容によって変わります。 |
| 労働安全上の教育・手順 | 電気が来たままの低圧電路の敷設・修理や、配電盤室などで充電部分が露出した開閉器を操作する業務などは、低圧電気取扱業務の特別教育の対象です(労働安全衛生規則第36条第4号)。電気工事士の資格があっても、この特別教育を受けたことにはなりません(建設業労働災害防止協会の解説)。 |
| 所属先での作業権限 | 資格や教育の条件を満たしていても、その作業を任されているかどうかは、会社や現場のルールで決まります。 |
「資格がいらない作業だから、初心者でもやってよい」とはなりません。
盤内確認や測定、回路の切り離しなどは、設備の区分や作業内容によって必要な資格・教育・作業手順が異なります。
所属先のルールと責任者の指示に従い、自分の作業範囲を超える場合は実施しないでください。
出典・参考:e-Gov「電気工事士法」/e-Gov「電気工事士法施行令」/厚生労働省「安全衛生特別教育規程」
責任者へ引き継ぐときは、「トリップを戻す前に確認すること」で記録した内容をそのまま伝えます。
ハンドルの位置、表示、型式、直前の状況、見つけた異常がそろっていれば、相談を受けた人も原因の見当をつけやすくなります。

『戻せば動くかもしれない』と『戻しても安全』は別の話です。
迷ったときは戻さずに、記録を持って相談してください。
安全を確認して再投入する場合は「何が変化したところで落ちたか」を見る
「ブレーカーを再投入する前に確認する安全条件」をすべて満たし、再投入が所属先の手順で認められた自分の作業範囲に含まれている場合でも、ただ戻すのではなく、どの段階で落ちるか(落ちないか)を観察します。
これが、原因候補を絞るための最後の手掛かりになります。
投入する前に、次の準備をしておきます。
再投入前に決めておくこと
- 何を見るか、誰がどこを見るか、異常時に誰が非常停止や正規の停止操作を行うかを先に決める
- 設備に手動運転などの機能がある場合は、その設備の手順に従って動かす
- 同じ条件で何度も投入を繰り返さない。短絡が残っていれば、投入のたびに大きな電流が流れます。取扱説明書に、事故電流を遮断した後の遮断器の点検項目が設けられている場合もあります(三菱電機「取扱いと保守」)
また、次の条件がすべてそろっている場合には、負荷側の回路を分けて、通電する範囲を少しずつ広げながら確認する方法もあります。
負荷側の回路を分けて確認できる条件
- その設備の操作手順で認められている
- 自分の作業権限の範囲内である
- 自動起動などの危険がない
- 必要な安全措置をとっている
落ちた段階ごとの見方は、次の三つが基本です。
再投入後の見方
- ブレーカーを投入した直後に落ちる場合
そのブレーカーを入れた瞬間に新しく通電する範囲を見ます。
常に電気が来ている負荷、制御用の変圧器、電源装置などです。
この範囲の短絡や地絡のほか、変圧器などの突入電流と遮断器の特性が合っていない可能性もあります。
この節の直前に示した4条件(設備の操作手順で認められていること、自分の作業権限の範囲内であること、自動起動などの危険がないこと、必要な安全措置をとっていること)がそろい、負荷側を分けて確認できる場合は、切り離した状態で投入して落ちなければ、切り離した側に候補を絞れることがあります。
- 特定の操作をした直後に落ちる場合
その操作で新しく通電・動作した範囲を見ます。
たとえば接触器がONした瞬間に落ちるなら、接触器の先にあるモーター、ケーブル、端子が候補です。
同じ盤でも、操作によって通電する範囲は変わります。
- モーターを運転してしばらくしてから落ちる場合
負荷の大きさ、ブレーキが解放されているか、機械の拘束や異物、運転中の電流を見ます。
過電流の候補が強くなりますが、表示や周りの状況も合わせて判断します。
どの場合も、「すぐ落ちた」「しばらくして落ちた」という時間だけで原因を決めず、「そのとき何が新しく通電・動作したか」とセットで考えます。

再投入するときは、何を見るか、止めるときは誰が何を操作するかを先に決めてから入れてください。
入れてから考えると、落ちた瞬間の様子を見逃しやすくなります。
一度正常に戻っても「直った」と決めつけない
ブレーカーを戻したら、何事もなかったように動いた。
この状態は、原因がなくなった証拠にはなりません。
実体験|戻せたのに、絶縁抵抗に異常が残っていた
- 状況
あるブレーカーが漏電でトリップしたため、ブレーカーを復帰させました。
- 何が起きたか
ブレーカーはすぐにはトリップせず、そのまま復帰しました。
- どう原因候補を絞ったか
念のため絶縁抵抗を測定したところ、規定値を下回る値が出ました。
絶縁状態に異常が残っていることを示す結果でした。
- 対応・判断
この経験で強く残ったのは、ブレーカーが復帰したことと、原因が解消したことは別だという点です。
もし測定していなければ、絶縁状態の異常に気づかないまま使い続けていた可能性があります。
現在は、漏電でトリップした回路について、戻せたかどうかだけで判断せず、絶縁の確認が必要かどうかを責任者と相談します。
原因が分からないまま運転を続けるかどうかも、自分だけでは決めません。
原因が分からないまま復帰したときは、次の内容を記録します。
原因不明のまま復帰したときに残す記録
- 発生した日時
- 天候(雨、湿度、気温)
- 直前の操作・作業
- 表示(漏電表示、トリップ表示)
- ハンドルの状態
- 負荷の状態(何が動いていたか)
- 測定した場合は、その値と測定条件
- 復帰後の状態(すぐに落ちたか、何分後に落ちたか、落ちていないか)
この記録を責任者へ共有し、運転を続けてよいか、様子を見る方法をどうするか、追加の点検をするかを判断してもらいます。

原因不明のまま復帰したときほど、記録が役に立ちます。
再発したときに前回の記録と比べると、天候や操作などの共通点が見えてくることがあります。
他に異常がなければ遮断器側も確認する
回路にも機械にも異常が見つからないのに再発すると、「ブレーカーが壊れているのでは」と考えたくなります。
ただ、その前に確認したいのは、遮断器そのものより「遮断器と使い方の組み合わせ」です。
| 確認すること | 見る理由 |
|---|---|
| 定格 | 負荷に対して定格電流が足りているか。機器の追加で負荷が増えていないか |
| 負荷電流 | 実際の運転電流が定格に近づいていないか |
| 遮断特性 | 変圧器などの突入電流に対して、瞬時に動作する電流の設定が合っているか(三菱電機 FAQ) |
| 設定 | 電流や動作時間を調整できる機種で、設定値が変わっていないか |
| 周囲温度・盤内温度 | 周囲温度は遮断器の使用条件に影響する。三菱電機のWS-V/W&WSシリーズの例では、使用周囲温度は-10~40℃で、40℃を超える場合の使用電流逓減率として50℃で0.9倍、60℃で0.7倍が示されている |
| 端子の状態 | 端子ねじの緩みがないか。緩みは接触不良や過熱、不具合の原因になる |
| 使用環境 | 湿気、ほこり、腐食性ガス、振動などは誤動作や不動作の原因になる |
| 負荷との組み合わせ | インバーターを使う回路向けに、高調波やサージによる不要な漏電動作を起こしにくくした漏電リレーなどがある。負荷に合った機種か |
出典・参考:三菱電機FAQ「標準使用条件」/三菱電機「取扱いと保守」
これらを確認しても説明がつかず、再発を繰り返す場合に、遮断器本体の劣化や不具合も候補に入れます。
交換するかどうかは、責任者やメーカーと相談して決めてください。
出典・参考:三菱電機「取扱いと保守」
ブレーカートリップでよくある質問

ハンドルが中間位置なら、必ず保護機能が働いたということですか?

中間位置で止まる仕様の機種なら、保護機能が働いた手掛かりの一つになります。
ただし、本体のトリップボタンを押して外部から機械的にトリップさせた場合も同じ位置になりますし、漏電遮断器ではテストボタンを押した場合も漏電トリップと同じ表示になる機種があります(三菱電機「取扱いと保守」)。
点検などで誰かが操作していないか、聞き取りで確かめてください。

ハンドルがOFF位置なら、トリップではなく誰かが切ったということですか?

そうとは限りません。
トリップするとOFF位置になる機種があります。
反対に、リモコンブレーカーのように、トリップしてもハンドルがONのままで、表示窓でトリップを示す機種もあります(三菱電機「取扱いと保守」)。
ハンドルの位置だけで判断せず、型式からその機種の表示の仕方を確認してください。

漏電表示が出ていなければ、漏電ではありませんか?

漏電表示ボタンのない機種では、表示から漏電かどうかを区別できません。
また、目の前のブレーカーではなく、上位の漏電遮断器が漏電で落ちていることもあります。
表示がないときも、上位の遮断器の状態と、雨や漏水などの直前の変化を合わせて確認してください。

中間位置のハンドルを上げても、ONになりません。

トリップした後に、いったんハンドルをOFF側へしっかり倒してリセットしないとONにできない機種があります(三菱電機「取扱いと保守」)。
リセット操作が不要な機種もあるので、取扱説明書で確認してください。
どちらの場合も、再投入の前に「ブレーカーを再投入する前に確認する安全条件」を必ず通ってください。

遮断器本体の故障でトリップすることはありますか?

可能性はありますが、先に回路・機械・使い方の組み合わせを確認するのが順番です。
三菱電機は、遮断器の寿命は使用年数だけでは決められないとしたうえで、標準使用条件下で定期的に保守・点検を行う場合、15年(JEMA更新推奨時期)程度の使用が可能と案内しています(三菱電機FAQ「遮断器の更新時期について」)。
設置から長い年数がたっている遮断器で、ほかに原因が見つからず再発する場合は、使用年数だけで故障と決めず、交換を含めて責任者やメーカーに相談してください。
まとめ|原因を探すときは「トリップ直前の変化」から考える
この記事の要点
- トリップしたら、すぐに戻さず、ハンドル・表示・型式・直前の状況を記録する
- ハンドルの位置や漏電表示の出方は機種によって違うので、型式と取扱説明書で確認する
- 焦げ・異臭・水濡れ・機械の拘束があれば、再投入せず責任者へ連絡する
- 「すぐ落ちた」「しばらくして落ちた」だけで決めず、直前に何が新しく通電・動作したかで候補を絞る
- 止まった設備が原因とは限らない。上位の漏電遮断器や機械側も見る
- 測定値はその回路の本来の値と比べて判断し、テスターの結果を絶縁抵抗の代わりにしない
- 測定や再投入は、安全条件をすべて満たし、所属先の手順と自分の作業範囲で行えるときだけ
- 機械を止める手段は非常停止や正規の停止操作。ブレーカーをその代わりにしない
- 復帰できても原因不明なら、記録を残して責任者と共有する

参考資料
参考資料一覧
- 経済産業省「電気設備の技術基準の解釈」
- 三菱電機 FA よくある質問「標準使用条件」
- 三菱電機 FA よくある質問「遮断器の更新時期について」
- 公益社団法人 日本電気技術者協会「漏電遮断器の構造、動作原理、性能、保護協調、保守点検について」
- 三菱電機「取扱いと保守 三菱ノーヒューズ遮断器・漏電遮断器 漏電アラーム遮断器ほか」
- 三菱電機 FA よくある質問「動作する漏洩電流の値」
- 三菱電機 FA よくある質問「定格不動作電流」
- 三菱電機 FA よくある質問(低圧配電制御機器:変圧器の励磁突入電流と遮断器の選定)
- 三菱電機 FA よくある質問「メガーテストについて」(インバータ)
- HIOKI「絶縁抵抗の測定方法」
- 公益社団法人 日本電気技術者協会「絶縁抵抗測定の要領」
- 公益社団法人 日本電気技術者協会「電気設備技術基準・解釈の解説〔その4〕過電流や地絡時の自動遮断器の性能と施設」
- 厚生労働省「労働安全衛生規則第107条(掃除等の場合の運転停止等)」パンフレット
- 建設業労働災害防止協会「電気による危険の防止」解説(低圧電気取扱い業務特別教育)
- e-Gov法令検索(労働安全衛生規則、電気工事士法、電気工事士法施行令、電気設備に関する技術基準を定める省令)
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