
直列と並列の意味は何となく分かるんです。
でも、実際の配線や回路図になると、どれが直列でどれが並列なのか見分けられなくて……。

回路全体を一度に見ようとすると迷いやすいです。
まず「何と何のつながりを見るか」を決めると、判断しやすくなりますよ。
直列と並列は、回路図で覚えたつもりでも、実際の配線を見ると迷いやすい接続方法です。
この記事では、何と何を比較し、配線のどこを確認すればよいかを、図解と筆者の実測・失敗例を交えて説明します。
この記事でわかること(10秒でチェック)
- ✅ 直列接続と並列接続の違い
- ✅ 回路図・実際の配線で見る場所
- ✅ 直列と並列が混ざった回路の考え方
- ✅ 電源・負荷・接点で接続を変えると何が変わるか
- ✅ 接続を間違えたときに何が起こるか
回路全体を一度に直列・並列と決めつけず、まず比較する機器や経路を選び、配線をたどって接続関係を確認します。
⚠️作業時の最重要安全ルール
・通電中の厳禁: 部品の交換や抵抗・導通の測定は、必ず機器の電源を切って(ブレーカーを落として)行ってください。
・設定の確認: テスター等の計測器を使う際は、測定対象に合わせた正しいレンジ(電圧・抵抗など)になっているか必ず確認してください。
➕ 【重要】ご一読ください:安全上の注意と免責事項(タップで展開)
この記事の内容は、あくまで筆者の20年以上の経験に基づく一般的な知識と手順を紹介するものです。
電気工事や保守作業には、感電・火災・機器の破損といった重大な危険が伴います。実際の作業は、必ず自己責任で、関連法規と安全規則を厳守して行ってください。
また、資格が必要な作業は必ず有資格者が行ってください。
当ブログの情報に基づいて生じたいかなる損害・事故についても、当方は一切の責任を負いません。
直列接続と並列接続の違い|まず「何と何がつながっているか」を見る
直列・並列は、回路全体の見た目ではなく「比べる2つがどうつながっているか」で判断します。
まず比較する機器を決め、つながり方を確認します。回路によっては、機器1つずつではなく、複数の機器を含む経路どうしを比較する場合もあります。
よく「一本道なら直列、枝分かれなら並列」と説明されます。
イメージをつかむ入口としては役に立ちますが、これだけで判断しようとすると、少し複雑な回路で迷いやすくなります。
機器が複数ある回路では、どこかに枝分かれがあることが多く、枝分かれがあるからといって全部が並列とは限らないからです。
判断の基準は、次の1文に集約できます。
直列は「比較する2つの機器が順番につながり、その間から別の道へ分かれていない」、並列は「比較する2つの機器、または2つの経路の両端が、それぞれ同じ2か所につながっている」ことで判断します。
| 項目 | 直列接続 | 並列接続 |
|---|---|---|
| つながり方 | 2つの機器が順番につながる | 2つの機器の両端が同じ2か所につながる |
| 確認する場所 | 2つの機器の間から、別の道が出ていないか | 機器Aの両端と機器Bの両端が、それぞれ同じ場所か |
| 2つの機器で共通になるもの | 流れる電流 | かかる電圧 |
パナソニックの「電気の基本:直列と並列」でも、負荷のつなぎ方として直列と並列が示され、直列では電圧が負荷に分かれてかかり、並列では各負荷に同じように電圧がかかると説明されています。(パナソニック「電気の基本:直列と並列」)
直列接続は、機器が分岐せず順番につながっている
直列接続は、機器Aを通った電気が、そのまま機器Bを通るつながり方です。
AとBの間をつないでいる線から、別の機器や別の線へ分かれる道がなければ、AとBは直列です。
途中で分かれないため、AとBには同じ大きさの電流が流れます。
また、この一本の道のどこかが切れると、AにもBにも電流が流れなくなります。

並列接続は、機器が同じ2か所につながっている
並列接続は、機器Aと機器Bの両端が、それぞれ同じ2か所につながっているつながり方です。
Aの片側とBの片側が同じ場所、Aのもう片側とBのもう片側も同じ場所につながっていれば、AとBは並列です。
両端が同じ2か所なので、AとBには同じ電圧がかかります。
電流は、AとBの2つの道に分かれて流れます。
ここでいう「同じ場所」は、間に機器をはさまず電線だけで直接つながっている部分です。
線が長くても端子が離れていても、途中に別の機器をはさんでいなければ同じ接続点として考えます。

現場では、直列・並列を別の呼び方で話すこともあります。

私が新人のころ、職場では「パラ」「シリース」という言葉が普通に使われていて、最初は何の話か分かりませんでした。
パラは並列(パラレル)、シリースは直列(シリーズ)のことです。
呼び方は職場によって違うこともあるので、知らない言葉が出てきたら、その場で意味を確認しておくと安心です。
直列・並列は4ステップで見分ける|見る場所を順番に確認しよう
見分けるときは、最初に「何と何を見るか」を決め、直列は間の分岐、並列は両端のつながりを確認します。
4つの電球A・B・C・Dがある回路を使い、最初にAとBの直列関係を、最後にA・Bの経路とC・Dの経路の並列関係を確認します。
- まず「何と何」を比較するか決める
- 見た目ではなく配線をたどる
- 比較する対象の間に分岐がないか見る(直列かを確かめるとき)
- 比較する2つの機器、または2つの経路の両端が、同じ2か所につながっているか確認する(並列かを確かめるとき)
STEP3は機器どうしの直列関係、STEP4は経路どうしの並列関係を確認する例です。直列と並列は別々の接続条件で判断します。
図の見方を切り替えるときは、比較対象も切り替わっていることを意識してください。
STEP1|まず「何と何」を比較するか決める

図には電球A・B・C・Dの4つがあります。まず上側にある電球AとBを比較対象に決めます。赤い点線で囲んだ2つが、最初に確認する対象です。
回路全体を一度に分類せず、まず選んだ2つの接続関係を確認します。
電球AとBの関係が分かれば、ほかの機器や経路にも同じ考え方を当てはめられます。
実際の回路図でも、まず「電球AとB」「接点AとB」のように比べる対象を決め、印を付けてから配線を追うと整理しやすくなります。あとで別の対象を比べるときは、何を比べているかを改めて確認します。
STEP2|見た目ではなく配線をたどる

図の左側にある電源のプラス側から配線をたどると、黒い接続点で上側と下側の2つの経路に分かれています。赤い経路は電球AからBへ、青い経路は電球CからDへと続き、右側の黒い接続点で合流して電源のマイナス側へ戻ります。
STEP1で選んだAとBは、上側の赤い経路上にあります。まずはこの2つの間がどうつながっているかを確認します。
機器の位置や横・縦の並び方だけでは、直列・並列は判断できません。実際の盤では取り付け位置と電気的な接続関係が一致しないこともあります。回路図では、線が交差しているだけなのか、接続点でつながっているのかも区別して追いましょう。

私は配線を追うとき、自分が電気になったつもりで線をたどるようにしています。
「ここを通って、ここで分かれて、ここで合流する」と順番に追うと、どこまで確認したかを見失いにくいです。
ただし、これは直列・並列を決める正式なルールではなく、道に迷わないための見方として使ってください。
STEP3|比較する対象の間に分岐がないか見る

上側の赤い経路に注目し、電球AからBまでの配線を確認します。図の「分岐なし」と示した部分には、下側の経路へ分かれる接続点がありません。
そのため、Aを通る電流は続けてBを通り、電球AとBは直列接続と判断できます。下側のCとDも、2つの間に分岐がないため直列です。
ここで重要なのは、回路全体には左右の接続点で分岐があるのに、AとBの「間」には分岐がないことです。回路のどこかに分岐があるだけで、AとBを並列とは判断しません。
一般に、比較する2つの機器の間から別の経路へ分かれていれば、その2つを単純な直列接続とは判断できません。直列かどうかは、比較対象の間の接続を確認します。
STEP4|2つの経路が同じ2か所につながっているか確認する

今度は比較対象を変えます。電球AとBを個別に比べるのではなく、「A・Bを通る上側の経路」と「C・Dを通る下側の経路」を比べます。
図の左側にある接続点①からは、上側のA→Bと下側のC→Dに分かれています。どちらの経路も右側の接続点②につながっています。つまり、2つの経路の両端は共通する接続点①と②です。
したがって、上側の経路と下側の経路は並列です。一方、電球AとBそのものが並列なのではありません。AとBはSTEP3で確認したとおり直列です。
並列を判断するときは、比較する2つの機器、またはひとまとまりとして扱う2つの経路が、同じ2つの接続点につながっているかを確認します。
「同じ接続点」とは、途中に別の機器を挟まず、電線や渡り線(端子と端子をつなぐ電線)などでつながっている部分です。
STEP3とSTEP4の使い分けを表にまとめます。
| 確かめたいこと | 見る場所 | 判断 |
|---|---|---|
| AとBは直列か | AとBの間の接続点 | 別の道へ分かれていなければ直列 |
| A・Bの経路とC・Dの経路は並列か | 2つの経路の両端(接続点①・②) | どちらも同じ2接続点につながるため、経路どうしは並列 |
今回の回路は、AとBが直列、CとDも直列で、その2つの経路どうしが並列です。このように、同じ回路の中に直列と並列が共存することがあります。
なお、別の回路では、選んだ2つの機器が直列でも並列でもない場合もあります。無理に分類せず、比較対象を整理して接続関係を確認してください(次の見出しで説明します)。
実際の設備で配線を確認するときは、次の範囲を目安にしてください。
| 判断 | 確認・作業の例 |
|---|---|
| 自分で進めやすい範囲 | 回路図を読む、写真を見る、扉やカバーを開けずに見える範囲の配線を目で追う、図面と照らして何と何がつながっているか整理する |
| 自分だけで判断せず、社内ルールを確認する範囲 | 盤の扉やカバーを開ける、通電中の部分に近づく、端子に触れる、測定する、配線を外す・つなぎ替える、プログラムを変更する |
実設備での確認・測定・配線変更・プログラム変更などは、社内の教育・作業手順・権限を確認して行ってください。
自分で判断できない場合は作業を進めず、上司・設備担当者・作業を認められた担当者へ確認してください。
資格が必要な作業は、必要な資格を持つ人が行います。
直列と並列が混ざった回路は、部分ごとに見て判断する
別の回路でも、比較対象を決めてから接続関係を確認します。
STEP1〜4では電球4つの回路を見ました。次は、スイッチと電球が混在する実際の配線写真に、同じ判断方法を当てはめます。
図では、電源からの配線が中央と右側の2つの枝に分かれ、下側で合流しています。中央にはスイッチ①と電球①、右側にはスイッチ②と電球②があります。

写真のスイッチ①とスイッチ②だけを比べると、この2つは並列でしょうか。まず両端のつながりを自分で追ってみてください。
続いて、スイッチ①と電球①、スイッチ②と電球②の間に分岐がないことを確認します。さらに、中央と右側の枝が同じ2か所につながっていることを確認します。
| 比べる対象 | 判断の根拠 | 結果 |
|---|---|---|
| スイッチ①と電球① | 2つの間に分岐がない | 直列 |
| スイッチ②と電球② | 2つの間に分岐がない | 直列 |
| 中央の枝と右側の枝 | 両方の枝が同じ分岐点と合流点につながる | 並列 |
スイッチ①とスイッチ②そのものは並列ではありません。両端がそれぞれ同じ2か所につながっていないためです。枝どうしが並列でも、その中にある機器どうしまで並列とは限りません。
すべての回路が直列・並列に整理できるわけではありません。関係が当てはまらない場合は無理に分類せず、図面や設備の資料で動作を確認し、判断できなければ上司・設備担当者・作業を認められた担当者へ確認してください。
電源・負荷・接点は、つなぎ方で電圧や動作が変わる
同じ直列・並列でも、つなぐ対象が電源・負荷・接点のどれかで、電圧や動作の変わり方が異なります。
直列か並列かを判断したら、次に「何をつないでいるのか」を確認します。
| 対象 | この記事での意味 |
|---|---|
| 電源 | 電気を送り出す側(乾電池、バッテリー、直流電源装置など) |
| 負荷 | 電気を使って仕事をする側(電球、モーター、リレーのコイルなど) |
| 接点 | 回路をつないだり切ったりする、スイッチやリレーの開閉部分 |
電源を直列につなぐと電圧は足し引きされる|並列接続できるかは仕様を確認
電源を直列につなぐと、それぞれの電圧が足されたり、差し引かれたりします。
足されるか差し引かれるかは、電源の向き(+と-のつなぎ方)で決まります。
オムロンのパワーサプライ(直流電源装置)の技術解説でも、複数の電源の出力を直列につなぐことで、出力電圧を増やす使い方ができると説明されています。
ただし、同じ技術解説では、直列で使えるかどうかも機種によって異なるとしています。
実際に確かめた結果です。
今回使用したのは、パナソニックの単3形アルカリ乾電池LR6・1.5Vを2本です。
| つなぎ方 | 電池の向き | 実測値 |
|---|---|---|
| 電圧が足される向きに直列 | 1本目の+極と2本目の-極をつなぐ | 約3.196V |
| 電圧が差し引かれる向きに直列 | -++-の並びで+極同士をつなぐ | 0.105V |


+極同士をつないだほうは、2本の電圧が互いに差し引かれる向きになり、今回の実測では0.105Vでした。
逆向きにつなげば必ず0Vになる、というわけではありません。
この結果から分かるのは、「電源を直列にすれば必ず電圧が増える」とは限らないことです。
直列でも、向きによっては電圧が差し引かれます。
ここで紹介した測定は考え方を確かめるための例なので、同じことを試す必要はありません。
テスターそのものの使い方を確認したい方は、こちらの記事をご覧ください。

一方、電源の並列接続は「同じ電圧の電源を並列にすれば容量を増やせる」とだけ説明されることがありますが、それだけで判断するのは危険です。
オムロンの技術解説では、並列運転によって出力電流を増やしたり、バックアップ運転をしたりする使い方がある一方で、運転方法の可否は機種によって異なり、外付けの部品が必要になる場合もあるとしています。
さらに、直列・並列で運転する場合は接続できるかどうかを確認すること、並列運転できない機種を並列にすると負荷がかたよる(一部の電源に負担が集中する)ことにも注意を促しています。
電源やバッテリーを並列につなげるかどうかは、メーカーの仕様書や取扱説明書で可否と条件を確認する必要があります。
現場で判断に迷ったら、自分でつながずに上司や設計担当者に確認してください。
負荷を直列につなぐと電圧が分かれ、並列なら同じ電圧がかかる
負荷を直列につなぐと、電源の電圧がそれぞれの負荷に分かれてかかります。
どのように分かれるかは、それぞれの負荷の電気の流れにくさ(抵抗など)によって決まります。
負荷を並列につなぐと、どの負荷の両端も同じ2か所につながるため、それぞれに同じ電圧がかかります。
この関係は、パナソニックの「電気の基本:直列と並列」でも説明されています。(パナソニック)
直列のときの分かれ方を、実際の測定で見てみます。
測定の条件は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 電球 | オーム電機 LW100V57W-W(100V・57W)同一製品2個 |
| つなぎ方 | 2個を直列に接続し、2個とも点灯した状態 |
| 電源 | コンセントのAC100V系(電源電圧の実測値101.4V) |
| 測定器 | SANWA デジタルマルチメータ PM3 |
| 測定した場所 | 片方の電球の両端 |
| 実測値 | 49.9V |
| もう一方の電球 | 直接測定していない(画像内の「約50V」は説明用の概数) |

今回の同一製品・同一定格の電球2個による測定では、片方の電球の両端は49.9Vでした。
電源電圧(101.4V)のすべてではなく、その一部が片方の電球にかかっていたことになります。
ただし、これは今回の組み合わせでの結果です。
負荷を2個直列にすれば、いつでもちょうど半分ずつになるわけではありません。
並列につないだ電球は、どちらも両端が同じ2か所につながっているため、それぞれの電球に同じ電圧がかかります。

a接点を直列につなぐとどちらもON、並列につなぐとどちらかがONで回路がつながる
a接点とは、ふだんは開いていて、ボタンを押す・リレーが動くなどの指令が入ると閉じる接点です(常開接点とも呼びます)。
ここでは、このa接点を使った基本的な回路で考えます。
| a接点のつなぎ方 | 回路がつながる条件 |
|---|---|
| 直列につなぐ | どちらもONになったとき |
| 並列につなぐ | どちらかがONになったとき(どちらもONでもつながる) |


| 呼び方 | 意味 | a接点の基本回路 |
|---|---|---|
| AND(アンド)条件 | どちらも条件が成立したときに回路がつながる | a接点を直列につなぐ |
| OR(オア)条件 | どちらかの条件が成立したときに回路がつながる | a接点を並列につなぐ |
この記事では、a接点を使った基本回路について「どちらもONなら成立」をAND条件、「どちらかがONなら成立」をOR条件と表します。
実際の配線や回路図では「a接点を直列につなぐ/並列につなぐ」、PLCのラダー図では「a接点を直列に配置する/並列に配置する」と表現を分けます。
三菱電機のシーケンサ入門テキストでも、接点を直列に追加する命令をAND、並列に追加する命令をORとして説明しています。
直列ではすべての条件が成立したとき、並列では1つでも条件が成立したときに出力が動作します。
出典:三菱電機「リレーシーケンスで学ぶ はじめてのシーケンサ 入門編」
ただし、「a接点を直列につなぐ=AND条件」「a接点を並列につなぐ=OR条件」と対応させて考えてよいのは、a接点を使った基本的な回路の場合です。
三菱電機のテキストでも、b接点(ふだんは閉じていて、指令が入ると開く接点)はa接点とは区別して扱われています。
b接点を使う回路や、条件を打ち消す(否定する)回路では、ONとOFFの読み方が変わるため、1つずつ動きを確認してください。
この使い分けを間違えると、どうなるのか。
筆者が実際にやってしまった失敗を、次の見出しで紹介します。
直列・並列を間違えると、狙った電圧や動作にならないことがある
直列と並列を取り違えると、狙った電圧にならない・動作条件が成立しないといった不具合につながります。
ここでは、筆者が実際に経験した2つの失敗を紹介します。
失敗例1|6Vバッテリー2個を並列にしてしまい、12Vにならなかった
2〜3年ほど前、12Vバッテリーの交換作業をしたときのことです。
6Vバッテリー2個を組み合わせて12V系(12Vで動く回路)を作る必要があり、本来は2個を直列につなぐ必要がありました。
| 順番 | 内容 |
|---|---|
| 症状 | 交換後、停電用回路(停電時に働く回路)が正常に動かなかった |
| 測定 | テスターで原因を調べたところ、6Vしか出ていなかった |
| 判断 | 12Vになるはずが6Vだったことから、2個を並列につないでいたと気づいた |
| 修正 | 2個を直列につなぎ直した |
| 正常確認 | つなぎ直した後、正常に動作した |
原因は、電圧を足して12Vにしたいのに、電圧が1個分のまま変わらない並列でつないでいたことです。
同じ電圧の電源を並列にしても電圧は増えないため、6Vしか出なかったと考えられます。
この失敗を防ぐポイントは、作業の前に「何Vを作りたいのか」「そのためには何個をどうつなぐのか」を、設備の図面や指定と照らし合わせて確認しておくことです。
失敗例2|PLCで「どちらかがON」の条件を作るつもりが、「どちらもON」の条件にしてしまった
PLC(プログラムで機械の動きを制御する装置で、シーケンサとも呼ばれます)で、「どちらかがONなら次へ進む」という条件を作ろうとしたときのことです。
先ほどの呼び方では、OR条件にあたります。
使っていたのはa接点で、本来は2つのa接点を並列に配置する必要がありました。
ところが、誤って2つのa接点を直列に配置していました。
そのため回路の条件が成立せず、動作の途中で止まり、次のステップへ移行しませんでした。
原因を探るため、ラダー図(PLCのプログラムを回路図のように表したもの)の上で、ONになっていない条件を追いました。
その結果、接点の配置を間違えたプログラミングミスだと気づきました。
「どちらかがONなら成立」させたいのに、a接点を直列に配置していたため、「どちらもONにならないと成立しない」条件になっていました。

この経験以降、a接点の基本的な条件回路は「どちらかなら並列、どちらもなら直列」と覚えています。
ただし、b接点を使う回路や条件が複雑な回路では、この覚え方をそのまま当てはめず、1つずつ動きを確認してください。
どちらの失敗も、直列と並列を取り違えたことで、電圧や動作が狙ったとおりになりませんでした。
原因が接続ミスだと考えられても、配線変更やプログラム変更は、社内の教育・作業手順・権限を確認して行ってください。
自分で判断できない場合は作業を進めず、上司・設備担当者・作業を認められた担当者へ確認してください。
よくある質問|直列・並列で迷いやすいポイント
電圧の分かれ方、電源の並列接続の可否、分類できない回路への対応を確認します。

Q1|同じ負荷を2つ直列につなげば、電圧は必ず半分ずつになりますか?

必ず半分になるわけではありません。
今回の同じ電球2個では片方が49.9Vでしたが、電圧の分かれ方は負荷の抵抗や動作状態などで変わります。

Q2|同じ電圧の電源なら、並列につないでも大丈夫ですか?

電圧が同じという理由だけでは判断できません。
並列運転できる機種か、必要な条件や外付け部品があるかを、メーカーの仕様書や取扱説明書で確認してください。

Q3|見ても直列か並列か分からない回路は、どうすればいいですか?

無理にどちらかへ分類する必要はありません。
部分ごとに見ても直列・並列の関係が当てはまらない場合は、図面や仕様から回路の動作を確認し、判断できなければ設備担当者や上司へ確認します。
まとめ|直列・並列は「何と何がどうつながっているか」を見れば判断しやすい
直列・並列は、比較する機器や経路を決め、接続関係を確認すると判断しやすくなります。
回路図や実際の配線を見るときは、次の4つを確認してください。
- 何と何を比較するか決める
- 見た目ではなく配線をたどる
- 直列かを見るときは、比較対象の間に別経路への分岐がないか確認する
- 並列かを見るときは、両端がそれぞれ同じ場所につながっているか確認する
直列と並列は別々の接続条件です。直列なら3、並列なら4を確認します。
接続関係が分かったら、電源の電圧・負荷にかかる電圧・接点の動作条件を考えます。配線の見た目に頼らず、つながり方を確かめることが、不具合の原因を切り分ける第一歩です。

参考資料



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