
ブレーカーが落ちて、電気が消えてしまいました…。
家電はそのままで、すぐに戻していいんでしょうか?

戻す前に、落ちたときに使っていた家電と、異常がないかを確認しましょう。
それと、戻した後の家電の動きまで見ておくことが大切です。
今回、自宅で16機器の動きを実際に確認したので、その結果も交えて説明しますね。
ブレーカーが落ちたときは、すぐに戻すのではなく、分電盤と使っていた家電を確認し、安全に復旧できる状態か判断することが大切です。
筆者宅の16機器を確認したところ、復電後に運転を再開した家電も、停止したままの家電もありました。
この記事でわかること(10秒でチェック)
- ✅ ブレーカーを戻す前に確認すること
- ✅ 家電は電源を切るだけでよいか、コンセントまで抜くか
- ✅ ブレーカーを戻した後に16機器がどう動いたか
- ✅ 戻した後に見ておきたい確認ポイント
- ✅ 家電を使わないケースとブレーカーを何度も戻さないケース
危険な兆候があれば、ブレーカーを操作しないでください。原因や設備の状態を確認し、安全に復旧できると判断できる場合も、落ちたブレーカーと使用中だった家電を確かめ、復電後は意図しない運転や異常がないか確認します。
⚠️作業時の最重要安全ルール
・通電中の厳禁: 部品の交換や抵抗・導通の測定は、必ず機器の電源を切って(ブレーカーを落として)行ってください。
・設定の確認: テスター等の計測器を使う際は、測定対象に合わせた正しいレンジ(電圧・抵抗など)になっているか必ず確認してください。
➕ 【重要】ご一読ください:安全上の注意と免責事項(タップで展開)
この記事の内容は、あくまで筆者の20年以上の経験に基づく一般的な知識と手順を紹介するものです。
電気工事や保守作業には、感電・火災・機器の破損といった重大な危険が伴います。実際の作業は、必ず自己責任で、関連法規と安全規則を厳守して行ってください。
また、資格が必要な作業は必ず有資格者が行ってください。
当ブログの情報に基づいて生じたいかなる損害・事故についても、当方は一切の責任を負いません。
ブレーカーが落ちたら、戻す前に家電を確認し、戻した後も状態を確認する
ブレーカーが落ちたときは、すぐに戻すのではなく、最初に「操作してよい状態か」を確認します。
筆者宅で16機器を確認したところ、トースターと電気ケトルは復電後に加熱を再開した一方、オーブンレンジは加熱を再開しませんでした。電気が戻った後の家電の動きは一律ではありません。
危険な兆候がなく、自分で通常の復旧操作を行える状態なら、次の順番で確認します。
- 家電や分電盤に異臭・異音・異常な発熱・破損・水濡れなどがないか確認する
- どのブレーカーが落ちているか、落ちた原因に心当たりがあるか確認する
- 使用中だった家電のスイッチを確認し、原因が疑われる家電や、意図しない再始動が危険な家電は、状況に応じてプラグを抜く
- 危険な兆候がなく、該当する復旧手順に従って操作できる場合にブレーカーを戻す
- 復電直後に異常や意図しない加熱・運転がないか確認する。異常がなく、落ちた原因も踏まえて再接続してよいと判断できた家電は、状態とスイッチ位置を確認してから再接続する
- 再接続後も異音・異臭・異常な発熱や意図しない運転がないか確認し、家電の動作、エラー表示、時計・タイマー・通信の状態を確認する
ただし、落ちたブレーカーによって対応は同じではありません。
電気の使い過ぎが明らかな場合と、漏電ブレーカーが落ちた場合を同じ手順で扱わないでください。
東京電力パワーグリッドも、ブレーカーに焦げ臭いにおい・異音・溶けなどがある場合は操作しないよう案内し、漏電ブレーカーについては条件を確認しながら回路を切り分ける手順を別に案内しています。
どのブレーカーが落ちたかによる原因の詳しい見分け方は、こちらの記事で説明しています。

16機器の詳しい確認条件と動作結果は、後半で機器ごとに示します。
大切なのは、戻す前に安全に復旧できる状態か判断することと、戻した後も家電の状態を確認することです。
なお、この記事は、自宅のブレーカーが落ちて自分で戻そうとしている場面を想定しています。
地域一帯の停電や災害時の停電は条件が異なるため、電力会社や自治体の案内もあわせて確認してください。
ブレーカーを戻す前に、使っていた家電を確認する
戻す前は、使っていた家電の異常とスイッチの状態を確認することが先決です。復電時に加熱や運転を再開すると危険な家電は、安全に触れられる状態ならスイッチを切り、プラグを抜きます。
ただし、対応は落ちたブレーカーの種類や原因によって変わります。
異臭、異常な発熱、水濡れ、損傷などがある場合は無理に触れず、復旧操作を中止してください。
分電盤が高い所にあって踏み台を使う場合や、夜間で暗い場合は、つまずきや転倒にも気をつけてください。
まず、どの家電を使っていたか確認する
最初に、ブレーカーが落ちた瞬間に何を使っていたかを思い出してください。
たとえば、電子レンジ、電気ケトル、トースター、ドライヤー、エアコン、洗濯機などです。

ここを確認する理由は2つあります。
1つ目は、使っていた家電がそのままの状態だと、ブレーカーを戻した瞬間にまた動き出すことがあるためです。
今回筆者が確認した中でも、加熱中だったトースターと電気ケトルは、電気が戻ると加熱を再開しました。
2つ目は、落ちた原因に関わっている可能性があるためです。
東京電力パワーグリッドは、電気の使い過ぎでアンペアブレーカーが落ちた場合について、原因と思われる電気製品のコンセントを抜いてからアンペアブレーカーを上げるよう案内しています。
あわせて、使っていた家電に次のような様子がないかも見てください。
どれか1つでも当てはまる家電は使わないでください。
家電に異常があるときの対応は、後半の「こんなときは、ブレーカーを操作しない・繰り返し戻さない」で説明します。
あわせて、分電盤でどのブレーカーが落ちているかも確認してください。
漏電ブレーカーが落ちている場合や、落ちた原因に心当たりがない場合は、そのまま戻すだけでは済まないことがあります。
詳しい原因の切り分けは、記事前半の関連記事で確認できます。

分電盤から家電が見えない場所にあると、戻した瞬間に加熱が始まっても気づきにくいです。
加熱していた家電は、スイッチを切り、コンセントから抜いてからブレーカーを戻しましょう。
電源を切るだけか、コンセントまで抜くのか
電気の使い過ぎへの対応と、危険な家電を電源から切り離す対応は別です。明らかな使い過ぎなら使用する家電を減らし、再始動が危険な家電や異常が疑われる家電は、触れて安全な場合にプラグを抜きます。原因が不明なら、無理に復旧を進めないでください。
まず、落ちたブレーカーが次のどれに当たるかを確認します。
- アンペアブレーカー:契約容量を超える電気の使い過ぎを制限する。通常は家全体が停電する。
- 安全ブレーカー(配線用ブレーカー):部屋や機器につながる回路を、過電流やショート(短絡)から守る。通常はその回路につながる範囲が停電する。
- 漏電ブレーカー:漏電を検知して電気を遮断する。一般的には家全体が停電する。
これは一般的な目安です。停電範囲だけでは種類や原因を断定できません。分電盤の表示も確認し、分からない場合は相談してください。スマートメーターで契約容量を管理する住宅など、分電盤にアンペアブレーカーがない場合もあります。詳しくは東京電力パワーグリッドの説明を参照してください。
A|アンペアブレーカーが落ちた場合
電気の使い過ぎが明らかな場合は、同時に使う家電を減らします。
一方、原因が疑われる家電や、復電時に加熱・運転を再開すると危険な家電は、安全に触れられる場合にプラグを抜きます。
家電の使用を減らすことと、必要な家電をコンセントから抜くことは二者択一ではなく、状況に応じて組み合わせます。
東京電力パワーグリッドの公式案内には、次のように復旧手順の説明が異なる2つのページがあります。
- 「急に電気が消えたとき」では、原因と思われる電気製品のコンセントを抜いてからアンペアブレーカーを上げる手順を案内しています。
- 2024年の「ブレーカーが落ちる3つの原因と復旧と対策」では、使用中の電化製品や照明器具をOFFにしてからアンペアブレーカーを上げる手順を案内しています。
両案内を「必ず全部抜く」「スイッチOFFだけでよい」という一律のルールにはせず、使用電力を減らしながら、危険な家電は必要に応じて電源から切り離します。
B|安全ブレーカー(配線用ブレーカー)が落ちた場合
まず、どの回路の安全ブレーカーが落ちたかを確認します。
安全に扱える状態なら、停電した場所の電化製品をコンセントから外してから復旧します。
安全ブレーカーは、その回路での電気の使い過ぎや家電・コードのショートなどで落ちます。
明らかな使い過ぎなら同時に使う家電を減らし、損傷・焦げ・異常な発熱がある家電は再接続しないでください。
原因が分からない場合や再び落ちる場合は、操作を繰り返さず相談してください。
東京電力パワーグリッドの2024年の記事では電化製品のプラグを抜いてから復旧する手順が案内されています。一方、同社の「急に電気が消えたとき」には配線用ブレーカーを操作して確認する診断手順もあります。これらをすべてのケースにそのまま当てはめることはできません。
C|漏電ブレーカーが落ちた場合
漏電ブレーカーが落ちた場合は、単純な使い過ぎと同じ扱いにしません。
東京電力パワーグリッドには、配線用ブレーカーを切ったうえで漏電ブレーカーを入れ、配線用ブレーカーを一つずつ戻して問題のある回路を確認する案内があります。
ただし、これは条件を確認しながら行う限定的な切り分け手順です。
分電盤や周囲に異常がある場合は操作せず、自分で対応できるか不安な場合や、問題の回路を特定できない場合は、むやみに操作を続けず電気工事店などへ相談してください。
詳しい回路の切り分けは、関連記事にまとめています。

家電の種類によって注意すること
加熱器具など、再始動が危険な家電
アイロン、電気ストーブ、トースター、電気ケトルなど、復電後に意図せず動くと危険な家電は、電力会社やメーカーの案内を参考にプラグを抜いておきます。
今回の実験でも、加熱中だったトースターと電気ケトルは、電気が戻ると加熱を再開しました。
「電気が戻ったら自動で止まるだろう」と決めつけず、復電前にスイッチ位置とプラグを確認する理由はここにあります。
冷蔵庫・エアコンなど、製品別の案内が必要な家電
すべての家電を一律にコンセントから抜くとは考えません。
三菱電機の停電時の案内では、家電製品の電源プラグを抜くことをすすめる一方で、冷蔵庫は対象から除いています。
日立の停電時の案内では、一時的な停電時のエアコンについてコンセントを抜く必要はないとし、冷蔵庫については停電復帰後に自動的に運転を再開すると案内しています。
いずれも該当メーカーの案内なので、すべての製品や停電状況へ一律に当てはめず、最終的にはお使いの機器の取扱説明書を優先してください。
家電・機器16種類で、電源が切れてから戻るまでを実際に確認した
今回は、14機器は約3分、追加の2機器は約1分、電源を遮断して復電後の動きを確認しました。電気の使い過ぎや漏電などでブレーカーが落ちる現象そのものは再現していません。
ここからは、筆者が自宅で実際に確認した内容です。
確認した場所と方法
主試験では、筆者の自宅の脱衣所にある家庭用の分電盤で、確認対象の回路につながる複数の安全ブレーカーをOFFにし、約3分後に復電させました。
主試験でOFFにしたのは、「リビング」「1階電灯コンセント」「電灯コンセント」2回路、「電子レンジ」「洗濯機」「リビングエアコン」と表示された計7つの安全ブレーカーです。

主試験で安全ブレーカーを操作した順序は覚えていません。
そのため、ここで行った操作を読者向けの復旧手順としては扱いません。
| 確認 | 内容 |
|---|---|
| 主な確認(主試験) | 遮断時間は約3分。テレビ、トースター、LED照明、電気ケトル、コードレス掃除機、冷蔵庫、洗濯機、ノートPC、Nintendo Switch、BDレコーダー、エアコン、Wi-Fiルーターの12機器を確認しました。あわせて、確認中にガス漏れ警報器と給湯器リモコンの様子も観察しました(計14機器)。 |
| 追加の確認(追加試験) | 遮断時間は約1分。後から、炊飯器とオーブンレンジの2機器を追加で確認しました。追加試験では7回路すべてを遮断せず、対象機器に該当する回路の安全ブレーカーのみをOFFにしました。 |
主試験と追加試験では、遮断した回路や遮断時間などの条件が異なります。
再現したこと・再現していないこと
今回再現したのは、「確認対象の回路の電源が切れる → 一定時間後に電源が戻る」という状態です。
電気の使い過ぎ(過負荷)、ショート(短絡)、漏電・地絡、家電の故障など、実際にブレーカーが落ちる原因そのものは再現していません。
電圧や電流の測定もしていません。
今回確認したのは、電源が切れて戻ったときの家電の動き方です。
この結果の限界
- 確認したのは、筆者宅で使っている機器1台ずつです。同じ機種を何台も比べたわけではなく、統計的な検証でもありません。
- テレビ、洗濯機、ノートPC、BDレコーダー、Wi-Fiルーター、ガス漏れ警報器は型番を確認できていません。
- 遮断時間、設定、製造時期、ソフトウェア、運転状態などが違えば、結果が変わる可能性があります。
- 予約やタイマーなど、今回使っていなかった機能は確認していません。
お使いの機器の動きについては、取扱説明書やメーカーの案内を優先してください。
異常の有無
今回筆者が確認した範囲では、焦げ臭いにおい、異常な発熱、故障を疑う異音、機器の故障を示すエラー表示はありませんでした。
なお、Nintendo Switchは電源を遮断している間、通信できない状態になりました。
これはWi-Fi(ルーター)側が止まったためで、Switch本体の故障を示すものではありません。
この確認は、記事のために筆者が行ったものです。
読者の皆さんに同じ試験をおすすめするものではありません。
とくに、加熱中や運転中の家電をわざと停電させることは避けてください。
ブレーカーを戻した後、家電・機器はどうなる?16機器の確認結果を比較
16機器を確認した結果、復電後の動きは一律ではなく、再開する機器・停止したままの機器・時計や設定が変わる機器などに分かれました。
表では、「復電後の状態」に実際に確認した動作、「時計・設定等」に今回確認できた範囲、「確認ポイント」に読者が復電後に見るポイントを分けて記載しています。
「今回評価せず」「未確認」は、変化がなかったという意味ではなく、今回確認していない項目です。
※表は左右にスクロールできます
| 機器 | メーカー・型番 | 遮断前の状態 | 遮断時間 | 復電後の状態 | 時計・設定等 | 確認ポイント |
|---|---|---|---|---|---|---|
| テレビ | 未確認 | 地上波を視聴中 | 約3分 | 同じチャンネルで再起動 | 予約等は今回評価せず | 予約を使っている場合は確認 |
| トースター | 象印 EQ-AA22 | 5分設定で加熱中 | 約3分 | 残り時間から加熱を再開 | 今回評価せず | 戻す前にスイッチを切り、プラグを抜く |
| LED照明 | シャープ DL-C30FV | 全灯 | 約3分 | 同じ明るさで再点灯 | 今回評価せず | 点灯状態を確認 |
| 電気ケトル | T-fal ジャスティン ロック 1.2L(KO5903JP・1250W) | 沸騰操作中 | 約3分 | 加熱を再開し、沸騰まで動作 | 今回評価せず | 戻す前にスイッチを切り、プラグを抜く |
| コードレス掃除機 | Shark CS150JAE | 充電ホルダーに装着中 | 約3分 | 遮断中は充電が止まり、本体はバッテリーで使用可能。復電するとドックの集塵動作が始まった | 今回評価せず | 復電で動き出すことがある |
| 冷蔵庫 | 三菱 MR-E47S-F1 | 通常運転中 | 約3分 | 通常動作に戻った(庫内温度などは測定していない) | 今回評価せず | 設定表示と冷え具合を確認 |
| 洗濯機 | 未確認 | 洗濯運転中 | 約3分 | 洗濯動作を再開 | 予約・時計・その他の設定は今回評価せず | 再開したか、止まったままか確認 |
| ノートPC | 未確認 | Webブラウザを使用中 | 約3分 | 遮断後もバッテリーで動作し、その後、設定されていたスリープ動作でスリープ。復電後もスリープのままで、電源ボタンで復帰 | 今回評価せず | スリープから復帰するか確認 |
| Nintendo Switch | HAC-001 | ゲームをプレイ中 | 約3分 | 遮断後もバッテリーで動作し、その後スリープ。復電後もスリープのままで、再操作で復帰。遮断中はWi-Fi側が止まり通信できなかった | 今回評価せず | 通信はルーターの復旧も必要 |
| BDレコーダー | 未確認 | メニュー画面 | 約3分 | 電源OFFの状態になり、再操作が必要 | 録画予約・録画データ・時計等は今回評価せず(録画中ではなかった) | 予約・時計を確認 |
| エアコン | シャープ AY-S56E2-W | 冷房運転中 | 約3分 | 停止したままで、再操作が必要 | タイマーは使っていなかったため今回評価せず | 運転しているか確認 |
| Wi-Fiルーター | 未確認 | Wi-Fi稼働中 | 約3分 | 自動で再起動。通常使える状態に戻るまで約5分 | 今回評価せず | すぐにはつながらないことがある |
| ガス漏れ警報器 | 未確認 | 主試験中にあわせて観察 | 約3分 | 「正常です」と音声案内 | 今回評価せず | 復電時に音声案内があった |
| 給湯器リモコン | 大阪ガス 238-N300 | 主試験中にあわせて観察 | 約3分 | 時計がリセットされた | 時計はリセット/その他の設定は今回評価せず | 時刻を合わせ直す |
| 炊飯器 | 東芝 RC-10HH | 電源OFF | 約1分(追加試験) | 勝手に起動しなかった | 時計は保持/炊飯中・予約炊飯・その他の設定は今回評価せず | 予約を使う場合は確認 |
| オーブンレンジ | 日立 MRO-RS7 | 600W・3分で加熱中 | 約1分(追加試験) | 加熱は再開しなかった。残り加熱時間はリセット | 時計表示は普段使っていないため今回評価せず | 食品の状態を見て操作し直す |
実機確認の結果は6つのパターンに分かれました
これは機器を重複なく6組に分けたものではありません。
例えばオーブンレンジは「停止したまま」と「残り加熱時間がリセットされた」の両方に該当します。
| 復電後のパターン | 今回該当した機器 |
|---|---|
| それまでの動作を再開 | テレビ、トースター、LED照明、電気ケトル、冷蔵庫、洗濯機 |
| 停止したまま | BDレコーダー、エアコン、オーブンレンジ |
| バッテリーで動作を継続 | ノートPC、Nintendo Switch |
| 使えるようになるまで時間がかかった | Wi-Fiルーター |
| 時計やタイマーに違いが出た | 給湯器リモコン、炊飯器、オーブンレンジ |
| 復電をきっかけに別の動作をした | コードレス掃除機、ガス漏れ警報器 |
結果から分かったこと1|同じ「加熱する家電」でも戻り方は同じではない
今回の確認では、トースターと電気ケトルは復電後に加熱を再開しましたが、オーブンレンジは加熱を再開しませんでした。
オーブンレンジ(日立 MRO-RS7)の取扱説明書には、電源プラグを差しただけでは電源が入らず、ドアの開閉で表示部に「0」が出る待機時消費電力オフ機能の説明があります(日立公式・MRO-RS7取扱説明書)。
ただし、停電・復電時の動作そのものについての記載は今回確認できていないため、この機能が今回の結果の原因だとは断定しません。
読者が見るべきなのは「加熱する家電だから同じように戻る」と決めつけず、復電前のスイッチ・プラグと、復電後の実際の状態を確認することです。
結果から分かったこと2|メーカーの一般案内と実機の動きが同じとは限らない
今回の洗濯機は復電後に洗濯動作を再開しました。

一方、シャープや日立の停電時の案内では、運転中に停電した洗濯機は停止し、復電後に操作し直すよう説明されています。
今回の洗濯機はメーカー・型番を確認できていないため、条件や機種の違いによるものかは分かりません。
この結果から、メーカーの一般案内と手元の機器の動きが違っても、どちらかをすぐ誤りと決めず、自分の機器の取扱説明書と実際の状態を確認する必要があると分かります。
結果から分かったこと3|復電しても、すぐ使える状態になるとは限らない
ノートPCとNintendo Switchはバッテリーで動作を続けた後にスリープとなり、Wi-Fiルーターは復電後に自動起動しましたが、通常使える状態に戻るまで約5分かかりました。

復電後すぐに動かない・つながらない場合でも、停止やスリープ、起動待ちの可能性があるため、異常がないことを確認してから必要な操作や待ち時間を確認します。
結果から分かったこと4|時計や設定が残るかどうかも一律ではない
給湯器リモコンは時計がリセットされ、炊飯器は今回の約1分の遮断では時計が保持され、オーブンレンジは残り加熱時間がリセットされました。


同じ「電源が切れた」という状態でも、何が残るかは機器や条件で違います。
時計・タイマー・予約を使っている機器は、復電後に必要な設定が残っているか確認してください。
結果から分かったこと5|復電をきっかけに別の動作をする機器もある
Sharkのコードレス掃除機は復電するとドックの集塵動作が始まり、ガス漏れ警報器は「正常です」と音声案内しました。

SharkのCS150JAE取扱説明書(公式PDF)には、本体をドックへ装着した際の自動収集機能は記載されていますが、停電復帰時の動作そのものは今回確認できませんでした。
ガス漏れ警報器も型番と取扱説明書を確認できていないため、音声がメーカー仕様上どのような起動動作なのかは断定しません。

16機器を比べて分かるのは、家電の名前だけでは復電後の動きを決められないということです。
戻した後は「動くはず」「止まるはず」と決めつけず、実際の状態と取扱説明書を確認するのが確実です。
なぜ家電によって戻り方が違うのか
復電後の動作が家電によって違うのは、製品ごとの運転制御や設定保持の仕組みなどが関係している可能性があるためです。
メーカーの案内を見ても、たとえば日立は、冷蔵庫は停電復帰後に自動的に運転を再開する、エアコンは停電復帰後に停止状態になる、テレビは停電の回復とともに電源が入る、というように製品ごとに説明を分けています。
一般的には、次のような違いが関係している可能性があります。
- 電気が戻ったら前の動作を続ける作りか、いったん止まって操作を待つ作りか
- 運転やタイマーのしくみ(電子制御か、機械式か)
- 本体にバッテリーを内蔵しているか
- 時計や設定を、電気が切れても覚えておくしくみ(メモリーなど)があるか
- 停電から戻ったときの動作を設定できるか
- 通信機器のように、電気が戻ってから使える状態になるまでに起動の時間がかかるか
ただし、今回の16機器について内部の回路を調べたわけではありません。
そのため、「この部品があるから、この家電はこう動いた」とは言えません。
今回の結果から言えるのは、家電の種類だけで復電後の動きを決めつけず、実際の状態と取扱説明書を確認する必要があるということです。
ブレーカーを戻した後は、危険な異常から順に確認する
復電後は「動いたか」だけでなく、まず危険な異常がないかを確認します。
すべての家電で厳密に同じ順序が必要という意味ではありませんが、安全上は次の順で見ると判断しやすくなります。

1|復電直後、危険な異常や意図しない運転がないか
焦げ臭いにおい、煙、普段と違う音、異常な発熱、変形、水濡れ、エラー表示などがないか確認します。
異常があれば、その家電の使用やブレーカー操作を続けず、後述の「こんなときは、ブレーカーを操作しない・繰り返し戻さない」で判断してください。
また、プラグを抜いていない家電が、復電した時点で意図せず加熱や運転を再開していないか確認します。
今回の確認では、トースターと電気ケトルは加熱を再開し、洗濯機も運転を再開しました。
復電後は、キッチンや洗面所などを見て回り、意図せず動いている家電がないか確認します。
危険な状態の家電やプラグには、無理に触れないでください。
2|安全を確認して、抜いていた家電を再接続する
復電直後の安全確認で異常がなくても、抜いていた家電はブレーカーが落ちた原因を踏まえて再接続するか判断します。
- 再接続する前に、プラグ・コード・家電本体に傷みや異常がないか確認する
- プラグを差す前に、意図しない加熱や運転が始まらないよう電源スイッチの状態を確認する
- 取扱説明書やメーカー案内に従い、必要な家電を再接続・再使用する
電気の使い過ぎが原因で、家電やコードに異常がないと確認できた場合は、同時使用する家電を減らして再使用できる場合があります。
元と同じ組み合わせでは再びブレーカーが落ちる可能性があります。
家電・コードの異常が疑われる場合や原因が分からない場合は、単純な使い過ぎと決めつけて再接続せず、電気工事店やメーカーなどに相談してください。
東京電力パワーグリッドの計画停電時の注意では、停電解消後はブレーカーを入れた後に機器のプラグを差し込むよう案内しています。
また、家電製品協会の自然災害に関するFAQでは、安全ブレーカーごとに家電を1台ずつ接続して動作確認する方法が案内されています。ただし、これは自然災害時の案内であり、短時間の家庭内停電ですべての家電を必ず抜くという意味ではありません。
家庭内でブレーカーが落ちた場合は、抜いていた家電や確認が必要な家電について、状態を確認しながら必要に応じて再使用してください。
プラグを抜き差しするときは、ぬれた手で触らず、コードを引っ張らずにプラグ本体を持ってください。
3|再接続した家電に異常や意図しない運転がないか
再接続した家電が意図せず動き出していないか、異臭・異音・異常な発熱・エラー表示などがないか確認します。
異常があれば使用を中止し、無理にプラグを抜こうとせず、安全に対応できる範囲で操作を止めて相談してください。
4|使用したい家電が停止したままになっていないか
電気が戻っても、自動では運転を再開しない機器があります。
異常がないことを確認してから、取扱説明書に従って必要な家電を操作し直します。
5|エラー表示や異常な動作がないか
今回の確認ではエラー表示はありませんでした。
メーカーによっては、停電復帰時にエラーが出る場合の操作を取扱説明書やサポートページで案内しています。
指定された操作をしてもエラーが消えない、異音・異臭・異常な発熱がある場合は使用を中止し、メーカーや販売店へ相談してください。
6|時計・タイマー・予約などの設定が残っているか
今回の確認では、給湯器リモコンは時計がリセットされ、炊飯器は時計が残っていました。
時刻、炊飯予約、録画予約、エアコンのタイマーなどを使っている場合は、必要な設定が残っているか確認します。
7|通信機器が使える状態に戻っているか
通信機器は、復電してもすぐに使えるとは限りません。
今回のWi-Fiルーターは、通常使える状態に戻るまで約5分かかりました。
インターネットにつながる家電やゲーム機が通信できないときは、まずルーターが起動しているかを確認し、少し待ってから試してください。
こんなときは、ブレーカーを操作しない・繰り返し戻さない
分電盤に異臭・異音・変形・水濡れなどがある場合は、最初から操作しないでください。一度復旧しても再び落ちた場合は、原因を確認せずに操作を繰り返さないでください。
以下では「最初から操作しない」「一度戻したが繰り返さない」「異常家電を安全に切り離せない」の3つに分けて説明します。
A|最初からブレーカーを操作しないケース
東京電力パワーグリッドも、ブレーカーから焦げ臭いにおい・異音・溶けがある場合は操作を行わないよう案内しています。
地域や設備によって相談先は異なるため、管理会社や電気工事店など、状況に合った窓口へ相談してください。
B|一度戻したが、再び落ちたため操作を繰り返さないケース
明らかな使い過ぎなら、使用する家電を減らしてから復旧を試す余地があります。
それでも再び落ちる、漏電ブレーカーが繰り返し動作する、原因が分からない場合は、電気工事店などへ相談します。
C|異常のある家電を安全に切り離せないケース
三菱電機は、水没・冠水した製品や、転倒・落下した製品は、問題がないように見えてもそのまま使用・通電しないよう案内しています。
相談先の目安は、設備や状況によって次のように分かれます。
| 状況 | 相談先の目安 |
|---|---|
| 賃貸住宅の場合 | 管理会社や大家さん |
| 家電本体の異常 | メーカーや販売店 |
| 家の配線、コンセント、分電盤の異常 | 電気工事店(電気工事業者) |
| 電力会社側の停電や、建物への引込線などの設備 | 地域の送配電事業者 |
| 火が出ているなど危険が迫っている場合 | まず身の安全を確保し、119番へ連絡 |
過負荷・漏電・短絡など、ブレーカーが落ちる原因の詳しい見分け方は、こちらの記事にまとめています。

よくある質問

Q1.ブレーカーを戻す前に、家電のコンセントは全部抜いた方がいい?

全部を一律に抜くとは限りません。
落ちたブレーカーの種類と、家電の状態で判断します。
安全ブレーカーが落ちた場合は、安全に扱える状態なら、停電した場所の電化製品をコンセントから外してから復旧します。
原因が疑われる家電、発熱器具など復電時に動くと危険な家電は、状態を確認して安全に抜けるならプラグを抜きます。
冷蔵庫やエアコンなどは製品ごとに案内が違うため、取扱説明書を優先してください。

Q2.復電しても家電が動かなければ故障?

すぐに故障とは限りません。
まず、その場所まで電気が戻っているかを確認します。
次に、停止・スリープ状態になっていないか、起動に時間が必要な機器ではないか、時計や設定がリセットされていないかを確認してください。
エラー表示、異臭・異音・異常な発熱がある場合や、取扱説明書どおりに操作しても動かない場合は、再操作を繰り返さずメーカーや販売店へ相談してください。

Q3.時計やタイマーが消えたら故障?

すぐに故障とは限りません。
停電で時刻やタイマー設定が解除される機器があります。
今回の確認でも、給湯器リモコンは時計がリセットされ、炊飯器は時計が残りました。
取扱説明書を確認し、必要な時刻や予約を設定し直してください。

Q4.ブレーカーを戻して、また落ちたら?

原因を確認せず、何度も戻すのはやめてください。
使用する家電を減らしても再び落ちる場合、漏電ブレーカーが再び動作する場合、原因が分からないまま繰り返し落ちる場合は、電気工事店などへ相談してください。
分電盤やブレーカーに焦げ臭いにおい、異音、溶け・変形、水濡れがある場合は、最初からブレーカーを操作しません。
まとめ|ブレーカーが落ちたら、戻す前と戻した後の両方で家電を確認する
ブレーカーが落ちたら、最初に安全に操作できる状態かを確認し、復電後も家電を確認してください。
- 分電盤やブレーカーに焦げ臭いにおい・異音・溶け・水濡れがある場合は、最初から操作しない
- 安全に復旧できる場合は、落ちたブレーカーと使用中だった家電を確認し、原因が疑われる家電や危険な再始動が考えられる家電を必要に応じて外す
- 復電後、抜いていた家電はプラグ・コード・本体・スイッチ位置を確認してから、取扱説明書に従って再接続・再使用する
- すぐ再び落ちる、漏電ブレーカーが再び動作する、異臭・異音・異常な発熱がある場合は、操作や使用を繰り返さない



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